Foundation for Housing of Warranty (HOW)

一般財団法人住宅保証支援機構

特集・イベント

当財団では、これまでの調査研究の成果について、主要なものを公開報告書を通じて、消費者や住宅事業者の皆様に広く公表するほかに、関係制度の改正や運用動向を踏まえつつ、出版物、講演会・シンポジウムの開催、HPでの成果物の掲載等により、積極的に情報発信を図っています。併せて、当財団の業務に関係の深い「住宅瑕疵担保責任制度等に関わる国の検討会」の動向をフォローアップして、これに対する当財団の取り組みと併せて発信しています。

民法(債権関係)改正に伴う影響考察の出版、シンポジウム

民法(債権関係)が、施行以来の約120年ぶりに大改正(2017年5月成立)されました。
その基本的な姿勢は、契約の当事者がどのような内容を約したかを重要視することです。そして、「瑕疵」や「隠れた瑕疵」という文言が法文上なくなり、その責任の性質は「法定責任」から「契約責任」になること、「瑕疵担保責任」の期間特則がなくなり消滅時効の一般則となることなど、いわゆる「欠陥住宅」に関する大きな改正内容を含んでいます。
一方、民法の特則として、住宅の品質確保の促進等に関する法律に、瑕疵担保責任に関する強行規定はあるものの、工事請負契約や売買契約の実態を見ると、様々な約款が用いられており、その内容も千差万別です。

こうした状況を踏まえると、「情報の非対称性」関係にある消費者と事業者が「欠陥住宅」問題に巻き込まれないようにする実務的な方策を考えていくことが重要であり、消費者にとっては「転ばぬ先の知恵」を身につけることが求められます。
そこで、当財団では、民法改正がもたらす影響と今後の対応策を検討するとともに、民法改正を受けた標準請負契約約款の作成等を行い、その成果を書籍出版、シンポジウム開催等を通じて、次のとおり発信しています。

書籍出版:民法改正で変わる住宅トラブルへの対応(契約書と保証書)

民法改正(債権関係)案が成立し、その基本的な姿勢は契約の当事者がどのような内容を約したかを重要視することとしています。民法の特則として住宅品質確保法で瑕疵担保責任に関する強行規定はあるものの、工事請負契約や売買契約の現状をみると、その内容は千差万別です。

このような状況を踏まえ、消費者、事業者双方が欠陥住宅問題に巻き込まれないための参考となるよう、民法改正がもたらす影響と今後の方策(転ばぬ先の知恵)について、専門家が豊富な事例や規定例、図表写真とともに、わかりやすくとりまとめました。

本書の構成

  • 欠陥住宅問題の歴史や代表的な訴訟事例、現在の契約・保証の実態を紐解きつつ、民法改正法案が住宅建築にもたらす変化をわかりやすく紹介しています。〔第Ⅰ章、第Ⅱ章〕
  • 民法改正後の契約書の具体例とそのポイントを、
    • 売買契約について、条項ごとに、また新築住宅と既存住宅に分けて解説〔第Ⅲ章〕し、
    • 工事請負契約について、コンプライアンス(契約書や施工現場でのチェック事項)を実践的に解説〔第Ⅳ章〕しています。
  • 実際の事例からどのような場合に住宅トラブルが発生しやすいか、雨漏りと地盤・基礎それぞれに関して、技術的な観点や立地について分析しています。〔第Ⅴ章〕
  • 書籍「民法改正で変わる住宅トラブルへの対応」 正誤表 ダウンロード
  • 付録はこちらからダウンロードください。(購入者のみの特典) ダウンロード

(逐条的に、改正前後の条文及び削除される条文を併記する形で整理しました。パスワードが必要です。)

民法改正で変わる住宅トラブルへの対応(契約書と保証書)

「民法改正で変わる住宅トラブルへの対応」不動産シンポジウムの開催

明海大学との共催により、2017年10月11日に、基礎から学ぶマイホーム講座として、不動産シンポジウムを開催し、弁護士や学識経験者による講演と、オープンな相談会(来場者からの質問に対して講演講師が回答する相互対話方式によるもの)を実施しました。

  • シンポジウムチラシダウンロード
  • シンポジウム写真ダウンロード
  • 講演配布資料1:知っておきたい住宅取得の仕組みと実務ダウンロード
  • 配布資料:当財団出版の「民法改正で変わる住宅トラブルへの対応」
  • 講演配布資料2:民法改正で変わる住宅トラブルへの対応ダウンロード

民法改正を受けた個人住宅建築工事の「標準請負契約約款」の作成

民法改正(2017年5月成立)を受けて、当財団が、中建審の民間工事標準請負契約約款(乙)(2010年7月決定)をベースとして、瑕疵の担保に関する条文の内容等を補強して作成したものです。

  • 民法改正を受けた個人住宅建築工事の「標準請負契約約款」ダウンロード

住宅の品質確保の促進等に関する法律の民法改正前後対比表(関係民法条文併記)の作成

民法改正(2017年5月成立)を受けて、当財団が、中建審の民間工事標準請負契約約款(乙)(2010年7月決定)をベースとして、瑕疵の担保に関する条文の内容等を補強して作成したものです。

  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律の民法改正前後対比表(関係民法条文併記)ダウンロード

国際イベントの開催、海外調査の実施

当財団では、住宅の保証、保険等に関する諸外国の制度の状況を調査し、その成果を様々な機会を設けて発信しています。

住宅と住宅保証制度に関する世界調査、主要国の制度概況のパネル化

2005年の第10回国際住宅建設・性能保証会議の東京開催(当財団が事務局)を契機として、1997年の調査結果を更新するとともに、調査対象国を38ヶ国に拡げ、住宅保証制度の概要や実施機関だけでなく、住宅事情や関連する基本データも含めて調査を実施しました。 併せて、この成果を踏まえ、各国毎の概要パネルを作成しました。
これらの成果は、再度2017年11月に東京で開催された第14回国際住宅建設・性能保証会議においても、必要な更新が行われて活用されています。

フランスのAQC(建築品質機構)及び住宅保険制度の概況調査

2016年度に、フランスでの現地調査や関係機関へのヒアリングを実施し、フランスの住宅保険制度とAQC(建築品質機構)の概要(メンバー、瑕疵事故事例の収集・分析・活用体制、運営資金、情報活用機関、わが国との比較、示唆に富むポイント等)を取りまとめました。

フランスのAQC会長ペイノー氏を招聘したワークショップの開催(2017/11/7)

2017年11月に東京で開催されるIHHWC2017(国際住宅建設・性能保証会議)会議へ参加するため、フランスAQC(建築品質機構)のペイノー会長が来日されました。

フランスAQC は、フランスにおける住宅等の強制建築保険に係る保険事故情報の収集・分析・活用を行う中立的な非営利機関です。ペイノー氏は、フランスAQC の会長のみならず、フランス及び欧州の建築確認機関団体の会長も兼務され、広くフランス・欧州の住宅行政、建築行政に精通されています。
この来日の機会を活用して、一般社団法人建築・住宅国際機構との共催で、ペイノー会長と日本の住宅・建築関係者と意見交換・交流の機会を設けました。

保険制度に関する検討会の動きと当財団の取り組み

住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討委員会

住宅瑕疵担保履行法が全面施行(2009年10月)されて5年経過した2014年に、「住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討委員会(あり方検討委員会)」が国土交通省に設置されました。あり方検討委員会では、新築住宅に係る資力確保措置及び住宅に係る消費者の利益の保護等に係る取り組み状況、さらに、中古住宅・リフォーム市場への活性化への対応、保険に係る情報公開と事故の予防等への活用等の新たな課題について検討され、保険の健全性の向上、中古住宅・リフォームに係る住宅瑕疵担保責任保険の普及促進、消費者相談体制の拡充、事故予防のための仕組みづくりなどについて、今後取るべき対応が整理されています。

住宅瑕疵担保履行制度の新たな展開に向けた研究委員会

2015年9月に、「住宅瑕疵担保履行制度の新たな展開に向けた研究委員会(新たな研究委員会)」が国土交通省に設置され、2019年10月に全面施行から10年目を迎えることを見据えた中長期的な視点から、あり方検討委員会で整理された今後の対応等のうち、住宅瑕疵担保履行制度の安定的な運用、既存住宅・リフォーム市場の活性化、住宅取得・保有に係る消費者保護の推進などの課題に焦点を当て、議論が進められました。

なお、新たな研究委員会の下に、「保険事故情報等の収集・分析・活用WG」が設置され、保険事故情報等の収集、分析、活用、それぞれの場面において具体的にどのようなことを実施していくべきか、そのためにはどのような体制を構築すべきかについて議論されています。

このWGの議論を踏まえ、2016年度に国土交通省が公募した「住宅瑕疵に係る保険事故情報等を収集・分析・活用するための仕組みの構築に関する事業」の取り組みを実施する第三者機関として、当財団が採択されて、保険事故情報を収集するための事故情報データベースの開発を中心に新たな仕組みの立ち上げに取り組んできました。

住宅瑕疵保険制度のセーフティネットに関する検討会

2017年6月に、「住宅瑕疵保険制度のセーフティネットに関する検討会」が国土交通省に設置され、新たな研究委員会で「検討すべき」とされた課題のうち、通常は想定されない巨額の保険金支払リスクへの対応や、保険法人の急激な経営環境変化によるリスクへの対応について、現行制度の点検を行い、改善を要する事項については、講ずべき対策の方向性について検討されました。
この検討会の報告書に、現行の課題を解決する方向性の一つとして、「住宅保証基金を運営する団体に、故意・重過失損害再保険業務を早期に譲渡すべき」旨が記載され、これを受けて、当財団は、2018年10月に、同再保険業務を保険法人から譲り受け、住宅購入者等救済基金を設置しました。

制度施行10年経過を見据えた住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討会(継続中)

2018年7月に、「制度施行10年経過を見据えた住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討会」が国土交通省に設置され、住宅瑕疵担保履行法の全面施行から10年を経過して得られる各種データ・知見や、市場環境の変化を踏まえた制度の検証に当って、重視すべき観点、考慮すべき事項を把握し、更なる消費者保護の充実等を検討していくこととされています。